【越境事業インタビュー】店頭配送の選択肢が、更なる購入を生むきっかけに。/眼鏡市場 なんば店(大阪)

aki

Written by aki

店頭配送の選択肢がさらなる購入を生むきっかけに

大阪の観光スポットとしても有名な、道頓堀のグリコ看板。
2023年8月に訪れた時には、たくさんの人、人、人。そのほとんどが外国人でした。

 

そこから戎橋商店街を通って2分ほど歩くと、眼鏡市場なんば店があります。

眼鏡市場なんば店

眼鏡市場なんば店には、お店がオープンする11時から閉店する20時30分まで、たくさんの外国の方が訪れるそうです。

時間帯によっては、お店の中に10人ほど訪日のお客様がいらっしゃる、ということもありますよ」と話すのは、眼鏡市場なんば店の大井佳宏さん(以下、敬称略)。

 

今回は眼鏡市場なんば店にお邪魔し、外国人観光客の買い物の特徴や接客の際に心掛けていること、利用されている店頭配送サービス「ハコボウヤ」のメリットをお伺いしてきました。

Profile

眼鏡市場 なんば店
大井佳宏 様(以下敬称略)

「旅ナカ」での買い物だからこそ、
一緒に楽しむ接客を。

―― なんば店ではコロナ禍前より外国の方がたくさん訪れていたとのことですが、2023年9月現在、外国人観光客の戻り具合はいかがでしょう。一日あたり何人くらいの方が来られますか?

大井シーズンにもよりますが、数えきれないほど来られますね。時間帯によってはお店の中に10人くらい訪日のお客様がいらっしゃることもあります。12時頃~閉店までがピークですね。

―― 閉店時間まで外国の方が来られるんですね! どういった商品を目的に来店されるのでしょうか。

大井当店ではサングラスの品数が多いので、店頭に置いてあるサングラスに興味を持っていただいて、入店されるというパターンがよくあります。
入店されてからは、「日本製のメガネはありますか?」と聞かれることも多いですよ。遠近レンズなど、「品質の高いレンズが追加料金なしで組み合わせられる」と伝えると、「本当に!?」とびっくりされることもあります(笑)。

▲福井県鯖江市の自社工場で製造された眼鏡市場のメガネ。ブランドフレームを含む一般的なメガネの不良返品率が0.9%なのに対し、眼鏡市場オリジナルメガネの不良返品率は0.4%以下。さらに自社工場で製造するメガネに限定すれば、不良返品率は0.14%まで下がるなど、驚異的な品質の安定性を誇り、高品質なメガネを提供し続けている。

―― 日本製のメガネって、海外から注目されているのでしょうか。

大井日本のメガネの品質は、かなり信頼をおかれていますね。あとは、「日本に来たからには日本製を買って帰らないと!」となるのだと思います。

―― 確かにそうですね(笑)。外国人観光客がメガネを買うフローは、基本的には日本人と同じですか?フレームを選んでから視力測定をしていくという流れでしょうか。

大井基本的には同じです。訪日のお客様は家族やグループみんなで視力測定をされて購入されることもあります

―― 誰かが買っていると、連鎖的にみなさん買いたくなるのでしょうか?

大井1人の方の視力測定をする際、お連れ様から「視力測定をしたい!」と仰っていただいたり、こちらから(待ち時間があるので)視力測定をお勧めしたりすることがあります。そうすると、「私も買おうかな?」となりまして…。お連れ様も購入される、ということがありますね

――「日本のメガネ屋さんで視力測定をしてもらった!」という体験も、旅の醍醐味になっているのかもしれませんね。

「視力測定」はメガネを買うフローで欠かせない。外国人観光客にとっては旅の楽しみの1つにもなりうる。

▲「視力測定」はメガネを買うフローで欠かせない。外国人観光客にとっては旅の楽しみの1つにもなりうる。

―― 外国人観光客を接客していて、何か嬉しかったエピソードがあれば教えてください。

大井数か月前に当店で購入いただいたお客様が、再来日のタイミングでまたお店に来てくれる、ということがありました。購入されたときに名刺を渡していたので、「大井さんはいる?」と遊びに来てくれたんです。私だけではなく、他のスタッフでも同じことがあるみたいですよ。

―― それは嬉しいですね。接客の際に、何か気を付けていることはありますか?

大井眼鏡市場を選んでいただいたからには、「メガネを選ぶところから楽しんでいただきたい」と思っています。

大井来店される外国の方は、旅行中だよという方が多いです。旅って、とってもテンションが上がりますよね。だからこそ、こちらもテンションを合わせて、オーバーリアクションで対応するようにしています。「メガネを売る」ではなくて、「日本での旅行が楽しい」と思ってもらえるような接客を心がけています

―― オーバーリアクションというのは、例えばどのような声掛けでしょうか?

大井大阪という特性もありますが、「笑かしてなんぼ」かな、と。(笑)
サングラスをかけてもらって「似合ってるよ!」とか、「こういうサングラスはどう?」とか。とにかく笑顔で、フレンドリーに声掛けすることを意識しています。

大井あとは、できる限り母国語で対応すること。当店には中国のほか、韓国やベトナム、タイ、アメリカなど様々な国の方が来られます。スタッフが対応できない場合は、翻訳機を使っています。やっぱり、母国語でやり取りできた方が、みなさん親近感がわくのかな、と思います。

旅行者の買い物は「帰国直前」も多い。
海外配送の手段があることで、
購入率UPにもつながる結果に。

眼鏡市場 なんば店では、こだわりタイムズを運営する株式会社高速オフセットのサービス「ハコボウヤ」をご利用いただいています。
※ハコボウヤ…スマホでEMS海外配送伝票が発行できるサービス

店頭で海外配送をどのようにご案内しているのか、また海外配送のサービスが店頭にあると、どのようなメリットがあるかをお伺いしました。

―― ハコボウヤのサービスをご利用いただき、ありがとうございます。ハコボウヤを導入する前とした後では、お店でのオペレーション時に何か変化はありましたでしょうか?

大井海外配送へのハードルが下がった」というのが一番大きな点ですね。

大井なんば店ではコロナ前から海外配送の需要が多く、EMSを利用していました。
ハコボウヤを導入する前のオペレーションとしては、訪日のお客様に手書きいただいた配送先情報を眼鏡市場の本社に送り、本社から海外へ発送していたんです。手続きするだけで時間がかかりますし、手書きだと「何を書いているかわからない」ということもありました

―― その当時は、あまり積極的には海外配送をお客様にご提案していなかったんですね。

大井「お客様から要望が有ればご案内する」という感じでした。訪日のお客様が多いとはいえ、対応にかかる時間とリスクを考えると積極的にご案内できなかったですね。

大井ハコボウヤはスマホで情報を入力していくという分かりやすさもありますし、お客様ご自身が情報入力することで、記入していただいて文字が分からないなどのトラブルもないため、積極的に海外配送のご案内ができるようになりました。
また、EMS伝票が店舗から直接出力できるのも、すぐに商品が送れるのでスムーズだと感じています。

ハコボウヤの画面

▲ハコボウヤの画面。外国人観光客が自分のスマホで送り先を入力していく。

▲旅行者が入力した情報は、管理画面からすぐにEMS伝票を発行することができる。眼鏡市場なんば店では、配送に関する注意点をあらかじめ伝え、それでもEMSで配送するかどうかを旅行客に決めてもらうようにしている。

大井当店では、帰国の直前にメガネを見に来店される方が結構多いんです。

―― そうなんですね。やはり観光する間は荷物を減らしたいからでしょうか。

大井そうですね、先に観光をして、滞在期間が残り2~3日となったタイミングで買い物をされる方が多い印象です。度が入っていないメガネやサングラスなら当日にお渡しできますが、度が入ると一週間くらいかかる場合もありまして…。

大井一週間後じゃ受け取れない、どうにかならないの?」というときに、対応することが出来ず、購入に至らないケースが一定数ございました。

大井その「購入に至らないケース」が、海外発送という選択肢があることで、購入してくださるお客様が増えたというのは大きかったです。

―― お客様にとっての選択肢ができたということですね。

大井配送という手段があることで、一部は手荷物で持って帰るけど、間に合わない分は配送するなど、家族単位でまとめて買ってくれることも増えました「送れない」となったら、もしかすると手荷物で持って帰る分もキャンセルになったかもしれません
お客様もストレスなく購入することができますし、旅に満足して帰ってもらうという点でも、ハコボウヤは非常にありがたいサービスだなと思いました。

―― こちらこそ、サービスを使っていただきありがとうございます!

取材を終えて

単なる買い物ではなく、外国人観光客は「旅」をしている――
だからこそ、お店に来た時の思い出が、そして日本の旅自体が楽しいものとなるように、スタッフさん自らが楽しんで接客されているんだなと感じました。

眼鏡市場 なんば店さんの店舗を出たのがちょうど11時。
戎橋商店街にはたくさんの観光客がショッピングやランチタイムを楽しんでいて、ますます訪日需要の高まりが期待できそうでした。
2025年の万博に向けて、私たちも大阪の企業として、日本観光を盛り上げるお手伝いができればと思います。

これまでの取材記事はこちら

aki

aki

大好きな日本を、一人でも多く海外の人に知ってもらいたい!!との思いから、越境事業をサポートするお仕事をしています。越境ECや海外メディアの運用を通してあった出来事、情報をご紹介しています。海外展開を頑張るみなさんの何かヒントになれば幸いです♪「ぜひ取材に来て!」という海外事業担当の方がいらっしゃれば、お気軽にお問合せフォームにご連絡ください! みんなで日本を盛り上げていければと思います。

SHARE THIS STORY: